UNTRACE

マーケティング/広告/デザイン/ブランド領域を学びたい。

『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』

エイドリアン・スライウォツキー/ダイヤモンド社/2002

 

ビジネスにおいて利益を最大化させるためのモデルが23個順に紹介されている。本格的なビジネス書で内容はかなり難しいが、師弟の対話形式で話しが進むので読みやすい。

 

一年後くらいに再読しないと、今回だけで理解できたかと言われると全くだめ。前提となる知識が今の自分になさすぎて、意味は分かっても実感としては全く響かないから頭にも残りにくい。

 

一番面白いと思ったのは、最後の最後。

「利益は正確な情報が不足しているおかげでもたらされるものだからだ。(中略)顧客に正確な情報が十分に与えられていないがゆえに、それを提供する者に利益を得る機会が生じるんですね。」

情報量の差が、情報が多い方に利益を生む要因になる。シンプルだけれど核心を突いていると思った。つまりは、情報が足りない方が損をするということ。(ドラゴン桜で同じようなこと言われていた気がする)現代の情報化社会では特にこの傾向が顕著であるとは思うけど、何も今に限った話ではない気もする。情報が足りなければ商売でも損をするし、戦争にも負ける。情報量が勝負を分ける。ビジネスにおける顧客分析も、ある意味情報不足で負けることを防ぐものとも言える。一番最初の利益モデル、顧客ソリューション利益モデルはこれにて近いと思う。

 

利益モデルかなり難しいけれど、ゆっくりであれば理解できないレベルではない。これから実践的なビジネスの場でこれらのモデルを意識すること、実際に自分の思考方法の中に組み込んでみることがポイントだと思う。例えば、いくつかのモデルの話の中に、市場シェアの拡大によってスタンダードを支配する、という観点が出てきていたけど、これはまさにこれからやろうとしている無農薬野菜の販路開拓の夢。